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日本巡り その6 長崎に行く - 花街と寺

12 月 11th, 2008

Day 3: Nagasaki
Creative Commons License photo credit: decade_null

「寺町通りと諏訪神社に行く」と予定を立ててホテルを出たわけですが、街の雰囲気に誘われるがままに寺町通りとは逆(思案橋を挟んで)の方にフラフラと歩いていってしまいました。

丸山町・寄合町は、昔は花街・・・しかも、江戸・吉原と京都・島原とならぶ三大花街として栄えていたところです。
到着した日の夕方から夜にかけて、この辺は一通りあるいていたのでが、再度ブラブラしてみることに。

旧花街 丸山町・寄合町

過去に花街だったところってのは、なんでこう魅力的なんでしょう。
京都の祇園あたりは特殊な感じがしますが、昔は花街で今は普通の繁華街や住宅街なところを歩くのはボクはとても好きです。

ボクが子供のころ住んでいた所沢にもそういう場所(有楽町辺り)があり、子供でありながら「なんだか不思議な感じ」を感じていたのを思い出します(最後に歩いたのは30年くらい前。近くに醤油醸造をやっている古い家があって、そこから匂ってくる匂いが大好きだったなぁ)。
東京は、ぱっと思いつくのは吉原(昔の吉原とは違うけど)・新宿・品川などなどですが・・・「東京六花街」といえば、「新橋」「赤坂」「神楽坂」「芳町」「向島」「浅草」ってな具合で、落語の艶話などにいっぱい出てきますね。
もちろん、横浜の関内あたりはいわずもがな。
サラリーマンになりたての頃に1年くらい通っていた神奈川県の秦野にもそういうところがありました。
京都は「五花街」って言って、祇園以外にも「(おなじみ)先斗町」「(祇園の南側)宮川町」「(西陣の旦那御用達)上七軒」「(実は祇園の一部)祇園乙部」などがあって、歩いてみるとかなりグッと来ます。

というわけで、丸山町・寄合町の話・・・

まずは「坂」。
やっと長崎の「坂地獄」の一旦を垣間見ることができました。

さらには「迷路」。
細くて曲がりくねった(そして坂)道が無数にあって、びっくりさせられます。
これは、ベネチアよりも高級な迷路ですね(w
なんといっても「坂」ですから。

次に「建物」。
結構普通の住宅やアパートなんかが多く、「花街らしい古い建物」の方が稀少になってました。
ま、あたりまえかもしれませんが・・・。
長崎県指定の史跡「料亭 花月」は、朝だからってのもあって中には入れませんでした(夜だからって庶民が気楽に入れるってもんでもないと思うけどw)が、なかなかの豪勢さが外からでも垣間見れました。
こんなのがバーンとあるわけですから、三大花街とよばれる規模だったのが容易に想像できますね。

唐人屋敷界隈

丸山町・寄合町を迷いながら、野良猫の写真などを撮りつつブラブラした後は、少し足を伸ばして・・・といってもやっぱり寺町通りとは逆方面へw・・・唐人屋敷界隈へ行ってみました(もちろん坂と格闘しながら)。

こちらの迷路っぷりもなかなかのものでしたが、それよりもインパクトがあったのが・・・観音堂にある「白い千手観音像」でした。

唐人屋敷界隈は、江戸時代にできた中国人移住区(幕府がここに中国から来てる人たちを押し込んだ思想・宗教・経済政策ですな)です。
この地区は、移住区として機能しつつ・・・ボクの予想だと多分「地区全体が寺の境内である」って発想があったみたいで、地区の中心に聖人堂(今の福建会館)があって、それを取り巻くように観音堂を含むいくつかのお堂があるのです。

で、観音堂の激しくグッときた観音像ですが・・・いつ作られたのかはわからないのですが・・・真っ白な陶像で、よくある木彫・塑像・乾漆造とは全然形が違っています。
特に千手の形式が・・・通常は背中から放射状に千本の手が(実際の仏像ではもっと本数はすくない)、まっすぐだったり、表現力のある像だと少しだけ曲がったりして伸びています・・・しかし、この像のそれは、一本一本がぐにゃぐにゃと曲がって伸びており・・・いやアレはもう「生えている」と言っていい感じであるのでした。
ミミズが重なり合ってうごめいている感じ。

キリスト教的な発想と、仏教の発想が、far eastな長崎の地で融合した・・・あの千手観音像はかなり刺激的なものでした。

観音堂のある敷地には、保育園があって、保母さんと子供たちの「ぎゃ〜〜〜!」とか「キャーキャー」いう声がすごく聞こえてくるのですが、そんな騒音もまったく気にならないほど引き込まれてしまいました。

崇福寺と寺町通り

いろんな思いを巡らせながら唐人屋敷界隈をブラブラした後、やっと寺町通り方面へ向かいました。
まずは一番西側・・・丸山町・唐人屋敷に近い方・・・にある「崇福寺」へ。

千手観音のおかげでイッキに頭の中が「仏像ウォッチモード」に突入してしまいましたが、寺町通りに行くのは「お寺の門にグッとくる」というボクの趣向を満たすためでした・・・実際は「崇福寺」でまたしても「仏像ウォッチモード」に突入してしまうのですが・・・

崇福寺につくとまずは重要文化財の三門をじっくりチェック。
(Wikipediaのページに写真があるように)この中国様式の三門には、一般的なお寺の門・・・あの絢爛豪華な唐門(勅使門と呼ばれる特別な用途でしか使われない門で使われる様式)にも見られないような装飾がなされてます。
江戸時代に作られた門なので、その装飾がキレイに残っていて一つ一つ見ていくだけでもかなり楽しめます。
ちなみに三門は、拝観料を払う場所の前にあるのでタダで鑑賞できますよ。

門モードのボクは、この奥にある国宝の「第一峰門」がターゲットなので、拝観料(300円)を払って中へ。
拝観料を払うときに、おっちゃんに「仏像ある?」と聞くと・・・そんなこと聞く人はあまりいない為か少し戸惑いながら「あるよ・・・いっぱい」と教えてくれました。

ターゲットの「第一峰門」。
国宝なんでもっと派手なのを期待していたのですが、これは形式としてはシンプルな門でした。
ただし、装飾が素晴らしい。三門以上のものがありました。
ディテールを写真にバシバシとらえつつ、門をくぐってみると・・・門は左右の壁と一体化しているのですが・・・右側の壁の裏にグッズ販売所が(w
国宝なのに・・・一体化している壁の部分とはいえ、こんなところにグッズ売り場作っていいのかな?(w
とても困惑しつつも、グッズを見ていると売り子のおばはんと話が弾んでしまい・・・憎めないこのおばはんにつられて、お守りをびっくりするくらいの値段で購入してしまったのです・・・(w

門モードのボクは、国宝も見たし、かなり油断しながら「いっぱいある」という仏像をチェックしにいきました・・・そして、一気に仏像ウォッチモードに移行していったのです。

全部書いてるとキリがないのですが・・・サイコーだったのが、護法堂という建物にあった、「関羽像」「観音像」「韋駄天像(!)」。

関羽像は、日本の仏教寺院には無い像です。三国志の関羽を神格化したものですから、当然ですね。
横浜の中華街・関帝廟とか・・・宇治の黄檗山・万福寺とか・・・いくつかは思い出されますが少ない。
ここの関羽像はなかなか迫力がありました。
小さい像なのですが、ディテールがしっかりしてて見れば見るほどご利益のありそうなオーラを放ってきます。

観音像は、いわゆる「聖観音立像」なんですが、顔がかなり特徴的。
普通の聖観音像は、観音さまの基本形ですから、かなりスッとした顔立ちなわけです(ふっくらしてるのもあるけど)。
でも、ここの聖観音は・・・あうとらいんは「カマキリの顔」の様に逆三角形・・・デコが横にグッと広い・・・半眼なのでこのデコがとっても目立つ・・・すばらしく珍しいです。

最後に韋駄天像・・・これサイコー。
めちゃくちゃカッコよかったです。
いままでボクが見てきた韋駄天像って「ほんとにお前足早いの?」と思わせるものが多かったのですが・・・とっても若いし、比較的痩せてるし、かなりのスピードが出そうでした。
像自体、結構大きくて、まさに「走り出すその瞬間」を捉えた構図にグッときました。
さっきのグッズ売り場に戻ってブロマイドを追加で買ってしまったほどです(w

その他にも、釈迦三尊像(脇侍は迦葉と阿難)+十八羅漢像なんかもあって、かなり楽しめました。

ボクは寺では仏像の写真を撮らないようにしているのですが(大抵は撮影禁止だし)・・・これは長崎のお寺全般に感じたことですが・・・なんだか変に「なんでもアリ」な雰囲気があってついつい各仏像を写真に撮ってしまいました。
一応「撮影禁止」とはどこにも書いてなかったし、グッズ売り場のおばちゃんも「さぁ?」ってな具合だったし・・・と、正当化しつつ(w
でも、実際に京都・奈良などの寺とは全然ちがうムードなのは確かです。
もしかしたら、地方なだけに檀家制度が根強く続いていて、それこそが全てって感じで、旅の参拝者なんてどうてもいいからなのかもしれません。

崇福寺の門と仏像の印象深さにため息をつきつつ、寺町通りを歩くことにしました。
東に向かって一つ一つ門の写真を撮っていったのですが、もはやお腹いっぱいで境内にまで入り込む気にはなれませんでした。

ただ、そのことで寺と、寺町通りと、その周辺にあるお店・住宅の関係を感じながら歩くことができたような気がしています。
寺と普通の生活の「境界」を歩くのは、旧花街を歩くのと同様にボクにとっては楽しいことなのでした。

その後・・・

寺町通りを一通り歩き、制覇した後、諏訪神社方面に歩いてみました。

しかし、もはやお腹いっぱいなのと、さすがに足が疲れていて、諏訪神社の石段にチャレンジする気力は残っていません(w

そこで、とりあえず「メシだ!」ってことで(その前に江崎べっこう店ってところでトイレ休憩。貸してくれてありがとうございました。かなりピンチだったのでw)・・・諏訪神社からJR長崎駅方面に向けて、ブラブラしてみました。
でも、すぐに我慢できなくなって・・・安易に長崎歴史文化博物館の敷地内にあったレストランに突入してしまいました。
食後、長崎駅の近くの駅前商店街を歩いたのですが、ここまで我慢すればよかったと後悔したのはボクだけの秘密です。

ってなわけで、今日はかなり歩きました。
大体、5時間くらい。
ホテルに戻ってからは、撮った写真の整理や、門や仏像たちのことを考えながらボーッと過ごした次第。
晩飯は、ホテルの近くのラーメン屋「三八ラーメン」へ。
netaryoくんのせいで、京都のラーメンの味になれてしまっているボクですが、久しぶりの素朴な味に大満足したのでした。

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